FAGAの原因とは?原因別の解決方法を徹底的に解説

「最近少し薄毛が気になるようになったな…」
「そもそも薄毛になる原因ってなんなのかな?できることなら早めに対策したい!」

そんな不安や悩みを抱えている女性も多いのではないでしょうか。
ひとことで女性の薄毛といっても、ストレスによる円形脱毛症や牽引(けんいん)性脱毛症、AGAの女性版「FAGA」があります。

今回は、女性版AGAのFAGAとはどのようなものか、FAGAを発症する原因について紹介していきます。

記事を読んで分かること

  • そもそもFAGAとは?
  • 女性がFAGAを引き起こす原因
  • FAGA以外の脱毛症もある
  • FAGAが原因の薄毛治療方法

症状や原因を確かめるとともに、自分がいますぐ何をすべきか検討していきましょう!

そもそもFAGAとは?

昨今、女性でも薄毛で悩む方が増えています。女性の薄毛症状は、「Female(女性の)AGA」(女性男性型脱毛症)からFAGAと呼ばれています。

まずは、そもそもFAGAとはどんなものか理解するところからスタートしましょう。ここでは、以下の2つのポイントごとに解説していきます。

  • FAGAの初期症状
  • FAGAのメカニズム

それでは、詳しく見ていきましょう。

FAGAの初期症状

女性男性型脱毛症(FAGA)の初期症状はいくつかあります。

  • 髪全体のボリュームが少なくなる
  • 分け目が広がったように感じる
  • 抜け毛が増える
  • 髪にツヤやコシがなくなってくる

男性の脱毛症AGAが若いうちから症状が出やすいのに対して、FAGAは主に女性ホルモンの分泌が低下しはじめる更年期に起こりやすくなります

そのため、一見すると分かりにくく年齢のせいだと考える女性も多いのです。初期症状の段階ではFAGAだと気がつかないことがほとんどです。

FAGAのメカニズム

FAGAは、以下のような原因で引き起こされます。

  • エストロゲンの乱れ
  • 遺伝的素因
  • 男性ホルモンの影響
  • 環境的要因

特に、毛髪を育てる働きがあるエストロゲンという女性ホルモンの減少が発症に深く関係しています。

エストロゲンには、髪の毛のサイクルを整えたり健康な髪の毛を保ったりする働きがあります。女性ホルモンが減少すると、頭皮トラブルや抜け毛の引き金になり、FAGAを引き起こすと推測されているのです。

ただし、女性ホルモンの分泌量が減っても一定の量は分泌され続けるため、髪がすべてなくなるということはありません。

女性がFAGAを引き起こす原因

先ほど簡単にFAGAのメカニズムなどの基礎知識について触れましたが、ここからはより詳しく女性がFAGAを引き起こす原因について確認していきます。

原因はおもに以下の4つです。

  • ホルモンバランスの乱れ
  • 精神的なストレス
  • 酒・タバコなどの身体に負荷をかける行為
  • 頭髪へのダメージ

これらの4つのポイントごとに解説していきますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。

ホルモンバランスが乱れている

メカニズムでも解説しましたが、ホルモンバランスの乱れは、女性がFAGAを引き起こす原因のひとつです。

エストロゲンの減少は、ほとんどの場合、加齢や更年期にともなって起こる現象といわれています。女性ホルモンは20代後半をピークに減少し、35歳を境にエストロゲン分泌量が低下します。エストロゲンの分泌量の減少により、髪質が変化するのです。

ホルモンバランスは、生活習慣の改善である程度整えられます。薄毛を予防するためにも、できるだけ早い段階でホルモンバランスを整える意識を持ちましょう。

精神的なストレスをかかえている

ストレスはあらゆる病気のもとですが、精神的なストレスは、FAGAのれっきとした原因です。脳の視床下部にストレスが伝わると、体中の血流が滞ります。血液の巡りが悪くなると、髪へ栄養がいきわたらなくなることで薄毛の原因になるのです

また、ストレスによる負荷が大きくなると、ホルモンバランスが崩れてしまいます。上記でも説明した通り、ホルモンバランスは髪にとって重要な役割を果たしています。ですから、FAGAの治療にはストレスの軽減が非常に重要なのです。

飲酒・喫煙で身体に負荷がかかっている

酒・タバコが身体に負荷をかけることでFAGAを引き起こす可能性もあります。

過度の飲酒は肝臓に負担がかかり、髪の毛の材料であるタンパク質を作る働きが低下。たばこの煙や副流煙は、ニコチンが体中の血行を滞らせてエストロゲンを作りづらくします。一酸化炭素によって酸素が不足すると、コラーゲンの生成が阻害されることがあります。

結果として、ホルモンバランスが乱れてしまいFAGAを引き起こしかねないので、節度ある飲酒・喫煙を心がけましょう。

頭髪がダメージを受けている

頭髪へのダメージには注意が必要です。頭皮環境が悪化することは、FAGAを引き起こす原因になってしまいます。頭皮環境が悪化すると、髪が細くなったり髪が抜けたりします。さらに、生えてくる髪も弱くなってしまうのです

その原因の一つとなるのは、乱れた生活習慣です。油分の多い食べ物を摂りすぎると、皮脂が過剰に分泌され、髪の毛の毛穴に詰まってしまいます。毛穴のつまりによって血行不良を引き起こし、頭皮環境を悪化させる可能性があるのです。

FAGAが原因ではない脱毛症もある

FAGA以外にも、女性の脱毛症はあります。自身の薄毛はFAGAなのかその他に分類されるのか理解することで、その後の治療にも役立つはずです。

以下の3つの症状について、細かく解説していきます。

  • 円形脱毛症
  • 牽引(けんいん)性脱毛症
  • 分娩後脱毛症

自分の症状と比較しながら、それぞれチェックしてみてくださいね。

円形脱毛症

FAGAは「びまん性脱毛」と呼ばれるように、全体的に髪の毛のボリュームが減り、頭部全体の毛が薄くなるのが大きな特徴です。ですから、女性が局所的に脱毛している場合は、別の原因が考えられます。

円形脱毛症は、髪の毛が円形に抜けてしまう突発性の脱毛症です。原因は精神的なストレスであることが多く、老若男女を問わず、誰でも発症する可能性があります。早いスピードで脱毛が進み、大きく広がったり再発を繰り返したりすることが特徴です。

ストレスによって引き起こされる自己免疫疾患のため、完治までは長い時間を要すると考えられています。

牽引(けんいん)性脱毛症

牽引性脱毛症とは、年齢に関係なく、髪を結び続けて引っ張ることによって起きる脱毛症です。

ポニーテールやお団子ヘアなどで継続的に頭皮・毛髪に負担をかけると、毛髪の根本にある毛包が萎縮してしまい、髪の毛を作る細胞が働かなくなります。それにより新しい毛が作られなくなることで起こります。

牽引性脱毛症は毛髪や頭皮の負担を減らすことで症状を改善できます。

  • 乱暴にブラッシングしている
  • ヘアアイロンやコテを必要以上に強い力で使用している
  • 髪型を変えずにいつも分け目が同じである

このような自覚がある場合は、原因となる行動を控えましょう。

分娩後脱毛症

産後女性の大半が経験するといわれている脱毛症が、分娩後脱毛症です。

出産後はホルモンバランスの変動が大きく、赤ちゃんに必要な栄養分が体から吸い取られていきます。ホルモンバランスの変動でヘアサイクルが一時的に変化し、本来であれば休止期に入るはずの髪の毛が成長し続けてしまいます。

出産によって成長期を維持していた毛髪が一斉に「休止期」に入ってしまうため、抜け毛が増えることで起こります

半年~1年ほどで自然に治まっていくという特徴があり、極端な薄毛・脱毛状態になることは稀です。ただし、高齢出産や多胎出産などハイリスク出産の場合は、脱毛症の回復が遅い傾向にあります。

産後、乳児のお世話による寝不足、授乳によるホルモンバランスの乱れも重なって脱毛に拍車がかかってしまう可能性もあります。

FAGAが原因である場合の薄毛治療方法

ここまで、FAGAを発症する原因を見てきました。ここからは、FAGAの治療方法について見ていきましょう。FAGAの治療方法には、主に以下の3つがあります。

  • 治療方法1:植毛による治療
  • 治療方法2:メソセラピー
  • 治療方法3:投薬治療

薄毛に悩む方はまず原因をつきとめ、自分に合った対策を講じることで改善していきます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

治療方法1:植毛による治療

FAGAの治療は中長期的な視野が必要です。しかし、手っ取り早く髪を増やしたいという方もいるでしょう。そんな方におすすめの治療法が、植毛による治療です。

植毛のやり方は、クリニックによって以下のようにさまざまです。

  • 自分の髪の毛を使う自毛植毛
  • 人口の毛を使う人工植毛
  • 頭皮をメスで切り取り植毛する方法
  • メスを使わない移植する側の皮膚に小さいホールをあけるくりぬき法

さらに頭皮への負担が少ない安全な方法を独自に開発しているクリニックもあります。規則正しい生活や十分な栄養摂取は必要条件になりますが、一度植毛してしまえば、こまめなメンテナンスが必要ないことはメリットです。

治療方法2:メソセラピー

メソセラピーと呼ばれるFAGAの治療方法もあります。メソセラピー、正式名称メソセラピー育毛用法・ハーグ療法とは、発毛因子や栄養素などを配合した育毛成分を、細い注射針やローラーのような器具などを使用して注入する治療法です。

有効成分を頭皮に直接注入するので効果が高く、変化を感じやすいだけでなく体の他の部位への副作用が少ないことがメリットといわれています

現在は認定クリニックでのみ施術が許可されており、クリニックによって注入する薬液の成分はさまざまです。注入方法はいくつかあり、即効性重視型や無痛型が選べます。受診前にクリニックで医師と相談しながら薬液内容や注入方法を決めましょう。

治療方法3:投薬治療

AGAは、生活習慣の乱れを改善して規則正しい生活を送ると、抜け毛の進行をある程度抑えられます。しかし、発毛効果をほとんど期待できないのも事実です。

AGAの場合は、デュタステリドやフィナステリドなどAGAの進行を食い止める医薬品を使います。それに加えて発毛効果のあるミノキシジルを使うことで、脱毛を抑制するのが一般的です。

一方、FAGAの場合はデュタステリド・フィナステリドは、女性への使用は禁止されています。女性での薄毛改善効果が認められていないだけでなく、胎児や子宮などに影響が出てしまう場合があるからです。

FAGAの治療を医薬品を使って進める場合は、ミノキシジルを使用します。直接頭皮に塗布することでまずは頭皮局所の血流を改善。毛根に直接働きかけて発毛を促し、頭皮の血管を拡張、毛母細胞を活性化してたんぱく質の合成を促進してくれるので、多くの薄毛に悩む女性が使用しています。

FAGAの原因はひとつではありませんし、生活習慣を完全にコントロールするのは困難でしょう。しっかりと発毛・育毛したいなら、クリニックに相談してみることをおすすめします。諦めないで、医師に相談してみましょう。

MEMO
デュタステリド・フィナステリドとは、AGA(男性型脱毛症)の原因物質となるDHT(ジヒドロテストステロン)の発生を減少させる薬品です。DHTの発生を減少させることで髪の生え変わり周期を正常に導きます。

FAGAは原因を解明することが大切!気になるなら早めにAGAクリニックに相談を

これまで、FAGAとはどのようなものか、FAGAを発症する原因などををお伝えしてきました。

本記事をまとめると、下記の通りです。

まとめ

  • 「FAGA」とは、「female androgenetic alopecia(女性男性型脱毛症)」の略
  • FAGAは男性型脱毛症(AGA)とは異なるメカニズムを持っている
  • FAGAの治療を医薬品を使って進める場合はミノキシジルを使用する
  • 生活習慣を改めたうえで治療をすることによってFAGAは改善する
  • 発毛・育毛を目指すなら、クリニックに相談してみる

FAGAは、日常生活の乱れ、ホルモンバランスの乱れ、物理的・心理的ストレスなどさまざまな要因が重なり合って起こる病気です。生活習慣を改めたうえで治療をすることによってFAGAは改善します。

頭皮環境を悪化させないよう、身体に負担をかけないようにしてくださいね。気になる症状がある場合は、ぜひ気軽にFAGAの相談が可能なクリニックに問い合わせてみましょう!

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