「AGAの治療を検討しているけど、どの病院に通うか迷う」
「AGA治療って皮膚科でできるの?」
そんな悩みを抱えて治療になかなか踏み切れない人は多いのではないでしょうか。
結論を言えば、AGAに特化したクリニックではなく皮膚科で、薄毛治療を受けることはできます。しかし、治療内容や特徴に皮膚科とAGAに特化したクリニックでは違いがあります。
そこで今回は、皮膚科でAGAを治療した場合の特徴とはなにか、AGAに特化したクリニックと何が違うのかを徹底的に解説していきます。
- 皮膚科でのAGA治療内容
- AGAを皮膚科で治療するメリット・デメリット
- 皮膚科でAGAを受診する際の注意点
- 皮膚科とAGAクリニックの大きな違い
- 皮膚科とAGAクリニックのどちらを選ぶべきかのポイント
本記事を読み終えれば、AGAクリニックと皮膚科の治療の違いが理解でき、どちらで治療をすべきかが明確になっているでしょう。
ぜひ最後まで読み進めてみてください!
目次
皮膚科ではAGAの基本的な治療ができる
内科や外科などでAGA治療が可能な場合が多いですが、基本的にはAGAを治療する際の診療科は皮膚科です。
皮膚科ではベーシックなAGA治療ができ、治療法の種類は薬物療法がメインです。皮膚科で使用している薬を簡単に紹介します。
- 抜け毛を抑える「プロペシア」や「フィナステリド」
- 発毛と脱毛(抜け毛)の進行予防効果がある「ミノキシジル」
- 薄毛の原因分子を増やさない効果がある「ザガーロ」
「薄毛の相談をしたいけれどAGAクリニックに足を運ぶのは抵抗がある」という方は、まずは皮膚科を受診するのがいいでしょう。
AGAを皮膚科で治療するメリット
抜け毛や薄毛の治療は、その原因によって受診すべき診療科が異なります。まずは、AGAを皮膚科で治療するメリットを3つ紹介します。
- 病院数が多くて誰でも通いやすいから便利
- ガイドラインに沿った治療を受けられる
- 治療費用は比較的安く済むから経済的
皮膚科でのAGAの基本的な治療の特徴についても含めて、それぞれ詳しく見ていきます!
病院数が多くて誰でも通いやすい
皮膚科を受診するメリットとして、病院数が多く通いやすいことがあげられます。
一見単純なことですが、AGAは治療を長期間継続する必要があるため、通いやすい場所にあることはとても大切です。
移動に長時間かかる、交通費が高額で通いにくい場所だと継続できないリスクが高まりますので、無理なく通えるかどうかは治療継続においても大きなポイントなのです。
一般の皮膚科では、3か月に1回程度というように通院頻度が低いのがメリットです。加えて病院数もAGAクリニックより多いので、誰でも通いやすいのがいいですね。
AGA治療の期間及び回数
AGAの治療期間や時間ごとの変化には個人差があります。
治療の内容と効果を観察し、医師と相談しながら治療を進めていきましょう。
治療期間は個人差がある
治療期間は、症状や目的によって3~12カ月と個人差があります。
基本的にAGA治療は、ヘアサイクルを改善し、もとの健康な髪を増やすことが重要なため長期的に考える必要があります。
特に薄毛が進行していて、しっかり発毛させたい場合は1年、2年と治療期間が延びるケースも少なくありません。
また、理想の密度を達成した後も予防目的で治療を継続することがあります。その場合、薬の種類を変えたり服用する量を減らしたりします。
時間ごとの変化
AGA治療を始めて効果が出る場合の一般的な時間ごとの変化は次のようになります。
AGA治療を開始してから1カ月後までは、ほとんど変化は実感できないでしょう。ここで何も変わらないからといって、薬の服用をやめないように注意してください。
治療開始後1カ月を過ぎると、徐々に抜け毛が増えてくるため薄毛の進行が加速していると思われがちです。
しかし、抜け毛の原因は治療薬の働きによってヘアサイクルが正常になる過程で、細く短い髪の毛が抜け落ちる初期脱毛のため問題ありません。むしろ治療効果があらわれている証拠でもあるため、ここで治療をやめないようにしましょう。
そして治療開始から4~6カ月からは、髪の密度が高くなったり髪の毛が太くなったりするのを実感します。
この段階に至っても何も変わらない場合には、治療の中止や治療方法の変更を検討する余地があるでしょう。
クリニックによっては、マイクロスコープを使って経過を詳しく観察します。治療の辞め時や予防への切り替えなど、医師と相談しながら進めていくことが大切です。
治療回数
AGA治療は患者が納得するまで継続されます。その間、基本的に内服薬は1日1錠服用し、外用薬は1日2回頭皮に塗布します。
通院ペースは処方される治療薬の量によって異なります。30日分の治療薬を処方するクリニックが多いですが、90日分処方してくれるケースもあります。
オンライン診療を行っているクリニックでは通院する必要がなく、1~3カ月ごとにテレビ電話やスマートフォンのアプリなどで診察を受けます。
またメソセラピー施術を並行して行う場合は、2~4週間に1回のペースで通うことになります。
ガイドラインに沿った治療を受けられる
日本皮膚科学会では、各種皮膚疾患の診療ガイドラインを作成しています。これらのガイドラインは、我が国における最も標準的かつ最善と思われる診療を提示しようとするものです。
参考 ガイドライン・指針公益社団法人日本皮膚科学会日本皮膚科学会のガイドラインで、「推奨度A(最も薄毛治療に有効)」の評価を受けた薬剤は、下記の3種類だけです。
- プロペシア®(フィナステリド、ジェネリックあり)の内服
- ザガーロ®(デュタステリド)の内服
- リアップ®(ミノキシジル)の外用
皮膚科では基本的にガイドラインに沿った診療を行いますから、診療にあたって安全な方法をとってくれるといえます。
しかしAGAクリニックの場合、場所によってはガイドラインで推奨されていない治療方法を採用しているところもありますので、ドクターとの話し合いが非常に大切になるのです。
治療費用は比較的安く済むから経済的
皮膚科でのAGA治療は保険が適用されません。ですが、皮膚科でAGA検査を受ける場合、検査項目が少ないので、料金が安くなるのはメリットです。
症状によっては保険診療での治療やアドバイスで対応できる場合もあります。
ただし皮膚科では、薬の投与に耐えられるかを調べる血液検査は行われても、遺伝子検査は省かれることがあります。
また、ジェネリック薬の取り扱いがあるか確認できるのも皮膚科のメリットです。一般的にジェネリック薬は新薬の7割程度になるため、治療費を3割程度抑えられます。
AGAを皮膚科で治療するデメリット
先ほどまではAGAを皮膚科で治療するメリットについて触れましたが、ここからは逆にAGAを皮膚科で治療するデメリットを確認します。
- AGAの治療実績は少ない可能性がある
- 選択肢に幅がないため治療方法に限界がある
- 検査項目が少ないため確定診断ができない場合がある
これらの3つのポイントごとに解説していきます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
AGAの治療実績は少ない可能性がある
実績が少ないことで、十分な診断・治療ができない可能性もあります。
皮膚科はAGAよりも湿疹やかゆみ、アトピー性皮膚炎などの病気をメインに診療しています。そのため、AGAの治療実績は少ない可能性があるのです。
AGAクリニックの検査では、頭皮の状態や髪の毛の太さ・長さ・密度などを確認します。
しっかりAGA治療を受けたい場合は、最低限の検査だけを行う病院なのか、AGAクリニックで行うのと同じような検査を行う病院なのかを確認しなければいけないでしょう。
選択肢に幅がないため治療方法に限界がある
皮膚科のAGA治療は薬物療法が主ですから、治療法に選択肢に幅がありません。
通院頻度が低く治療費も安く済むのは利点ですが、発毛効果が期待できるというよりは、これ以上薄毛が進行しないよう現状維持をする治療が中心になるためです。
AGAクリニックの場合は内服薬の投与が可能かだけでなく、血液検査で生活習慣やほかの病気の有無も確認するので、治療方法を検討しやすいのです。
検査項目が少ないため確定診断ができない場合がある
皮膚科では、薬の投与に耐えられるかを調べる血液検査は行われても、遺伝子検査が省かれることがあります。
そのため、明らかにAGAではない脱毛症を除外することしかできないまま、AGAの治療に入るケースも少なくないのです。
AGAをはじめ薄毛や抜け毛の種類はいろいろで薄毛になる原因も人それぞれ。改善していくには原因を見つけて解消していくことが必要です。
AGAクリニックの場合、AGA以外の脱毛症かを調べる以外にも、AGAの発症リスクや治療の効きやすさの予測なども検査するため、検査項目が多いのです。
皮膚科でAGAを受診する際の注意点
皮膚科でのAGA治療のメリット・デメリットを理解したところで、皮膚科でAGAを受診する際の注意点についてもチェックしておきましょう。
以下の2つのポイントごとに解説していきます。
- AGAの治療なら基本的に保険適用はされない
- 受付時にAGAの治療をしにきたことを伝える必要性がある
それぞれチェックしてみてくださいね!
AGAの治療なら基本的に保険適用はされない
上記でも軽く触れましたが、AGAの治療の場合は基本的に保険適用はされません。
皮膚科の病院はどこも自由診療なので、病院によって費用はさまざまです。
金銭面というのは、病気の治療において非常に重要な要素です。継続できなければ改善することもできないので、自分で継続してお金を払える範囲での治療を行ってくれる病院、支払い方法について相談にのってくれる病院を選んでください。
クリニックごとに検査方法や費用などにばらつきがありますから、必ずチェックしましょうね!
受付時にAGAの治療をしにきたことを伝える必要性がある
AGAクリニックの場合は、AGAに特化して受診できる場所ですから、ほとんどの患者が「AGA・薄毛」に関する悩みを抱えて来院しています。
「AGA・薄毛」は病気ですから、本来は恥ずかしいことではありません。しかし、口頭で伝えるのは恥ずかしいというのは当然の気持ちです。
皮膚科の場合、皮膚に関する多くの病を診ていますから、言いにくいと思いますがAGA治療を受けにきたことを言うしかありません。受付で何と言ったらいいか、また、どう言ったら悩んでることが伝わるかを悩む方もいるでしょう。
皮膚科とAGAクリニックの2つの大きな違い
皮膚科とAGAクリニックの決定的な違いを以下の2つのポイントで解説していきます。
- 発毛治療ができるかできないか
- AGAに特化したクリニックかそうではないか
それぞれ順に見ていきましょう。
発毛治療ができるかできないか
皮膚科でAGAの治療を行っているところもありますし、AGA治療薬を置いているところもあります。しかし上記の通り、どこの皮膚科でもAGA治療ができるわけではありません。
AGA治療薬は置いてるけどあまり種類がない皮膚科や、治療経験が少ない皮膚科もあります。発毛効果が期待できるというよりは、これ以上薄毛が進行しないよう現状維持をする治療が中心です。発毛効果をすぐに期待するのは難しいでしょう。
AGAに特化したクリニックでは、薬の処方以外にも、患者一人ひとりの症状に合わせた治療を行っています。また、発毛効果が認められている、フィナステリドとミノキシジルを主成分としたオリジナルの治療薬を取り入れているクリニックもあります。
AGAに特化したクリニックかそうではないか
AGAに特化したクリニックの特徴は、一般の病院に比べて毛髪に関する細かな検査や問診を受けられる、実績に基づいた診断と治療の”見極め力”があることです。
毛髪に関する知識をもとに、髪の正しいケア方法などのアドバイスも受けられます。
また、薄毛はデリケートな問題です。信頼できて、何でも話せる雰囲気のスタッフがいる病院であることも重要なことです。これは皮膚科であれ、AGAクリニックであれ同じことです。
皮膚科とAGAクリニックのどちらを選ぶべきかのポイント
AGAは、良いクリニックを選んできちんと治療すれば、怖くありません。
そこで、皮膚科とAGAクリニックのどちらを選ぶべきかのポイントについてもチェックしておきましょう。以下の2つのポイントごとに解説していきます。
- AGAの治療を通じてどの程度の効果を期待しているか
- 長期間継続して通えそうなのはどちらか
それぞれチェックしてみてくださいね!
AGAの治療を通じてどの程度の効果を期待しているか
AGAの治療を通じてどの程度の効果を期待しているかは、クリニック選びの大きな基準になります。
- 薄毛の予防、現状の維持が目的な方
- 発毛効果を期待する方
あまりAGAが進行していない方は皮膚科。より自分に合った治療を受け、強く健康的な髪を目指すという方は、AGA・薄毛治療に特化したクリニックへの受診をおすすめします。
長期間継続して通えそうなのはどちらか
長期間継続して通えそうなのはどちらかを考えるのも大切です。費用面・モチベーション面などを加味しながら考えてみましょう!
- 最低限の検査だけしてほしい
- 直接相談できる対面診療のみを希望する方
- 内服薬だけではなく注入治療や植毛治療などにも興味がある
- 対面診療とオンライン診療を状況に応じて選びたい方
発毛効果を期待するならAGAクリニックに相談しよう
AGA治療を受けようとするときは、病院選びが非常に重要です。
これまで皮膚科での治療内容、治療を受ける場合のメリット・デメリット、クリニックを選ぶポイントについて解説してきました。
本記事をまとめると、以下の通りです。
- 皮膚科ではベーシックなAGA治療ができる
- 皮膚科はAGA治療に関する実績が少ない可能性がある
- 信頼できて何でも話せる雰囲気のスタッフがいる病院であることは重要
- 治療を通じてどの程度の効果を期待しているかが、クリニック選びの大きな基準
せっかく治療を開始されるのであれば、治療の選択肢の幅がある方がおすすめです。
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