FAGAとは?症状・原因・おすすめの改善方法を徹底解説

「20代なのに、最近急に薄毛が…」
「女性版のAGA(FAGA)、もしかしたら私はそれに該当するのでは?」

そんな風に考えている女性は多いのではないでしょうか。

CMなどでよく目にする薄毛の病気、AGA。実は女性版のAGA(FAGA)があります。治療自体に興味があっても、なかなか一歩を踏み出せない方は多い病気です。

そこで今回は、FAGAとはどのようなものか、FAGAを発症した場合によく見られる症状や発症する原因を解説していきます。

記事を読んで分かること

  • FAGAとは?
  • FAGAとAGAの違い
  • FAGAを発症した場合によく見られる症状
  • 女性がFAGAを引き起こす原因
  • 女性が薄毛の症状を発生させないためのポイント
  • 薄毛が気になったらとるべきオススメの行動3選

本記事を読み終えれば、FAGAの症状や原因が分かり、自分がいま何をすべきか判断がつくはずです。ぜひ最後まで読み進めてみてください!

FAGAとは?

女性の薄毛症状はFAGA(女性男性型脱毛症)やFPHL(女性型脱毛症)と呼ばれ、近年増加傾向にあります。そもそもFAGAとはどんなものか理解するところからスタートしましょう。

ここでは、以下の2つのポイントごとに解説していきます。

  • FAGAの定義
  • FAGAが発生するメカニズム

それでは、詳しく見ていきましょう!

FAGAの定義

「FAGA」とは、「female androgenetic alopecia」の略で、「女性が罹患する男性型脱毛症」という意味です。女性の薄毛はこれまで、AGAと同じ原因で発症するものと考えられていました。Female(女性)の頭文字を加えてFAGAと称し、男性と女性の区別をしていたのです。

近年は、女性と男性の薄毛は根本的な原因や症状が異なることが明らかになったのを受け、「FPHL(Female Pattern Hair Loss)」とも呼ばれています。

FAGAの主な初期症状として、全体のボリュームが少なくなったり、分け目が広がったように感じたりすることが挙げられます。女性ホルモンの分泌が低下しはじめる更年期に起こりやすくなる症状です。

ただ、FAGAは一見分かりにくい症状から始まるのが特徴です。初期症状の段階ではFAGAだと気がつかないことがほとんどです。

FAGAが発生するメカニズム

FAGAは、前頭部や頭頂部の薄毛が顕著である男性型脱毛症(AGA)とは異なるメカニズムを持っています。

遺伝的素因や男性ホルモンの影響、環境的要因、および他のまだ解明されていない要因の組み合わせが、FAGAを引き起こすと推測されているのです。その中でも、ホルモンバランスはFAGAの発症に深く関係しているので要注意です

女性の身体には、毛髪を育てる働きがあるエストロゲンという女性ホルモンが存在します。エストロゲンには、髪の毛のサイクルを整えたり健康な髪の毛を保ったりする働きがあります。エストロゲンが乱れることは、健康な髪の毛が生えにくくなることに繋がるのです。

また、食生活の乱れにより女性ホルモンが減少することで、髪が細くなったり髪が抜けたりします。カラー・トリートメント・パーマによる頭皮トラブルが薄毛や抜け毛の引き金となることもあります。

FAGAとAGAの違い

AGAとは別名、男性型脱毛症と言い、男性が薄毛になっていく疾患です。

先ほど簡単にFAGAとAGAの違いについて触れましたが、ここからはより詳しくFAGAとAGAの違いについて確認します。

  • 発生する薄毛症状の様子に違いがある
  • 治療に使用する医薬品に違いがある
  • 症状の進行具合に違いがある

これらの3つのポイントごとに解説していきます。詳しく見ていきましょう。

発生する薄毛の症状の様子に違いがある

FAGAの症状で最大の特徴とされているのが、頭部全体が薄くなることです。

具体的には以下のような症状が見られます。

【FAGAの主な症状】

  • 髪の毛のボリュームダウン
  • 髪の毛が細くなったり、短い毛が増える
  • 髪の毛にハリやコシがなくなる
  • 髪の毛の分け目から地肌が見えやすくなる

AGA(男性型脱毛症)の症状は、薄毛が局所的に現れるのが大きな特徴です。

具体的には以下のような症状が見られます。

【AGAの主な症状】

  • 頭頂部の薄毛の進行
  • 生え際の後退

症状の進行具合に違いがある

AGA・FAGAともに症状の現れ方はさまざまで、個人差もあります。

ですが、それぞれに症状の進行具合に違いもあるのです。薄毛の進み方がパターン化されており、その型に当てはまる場合はかなり高い確率でAGA・FAGAと診断されます。

FAGAでもっとも多い症状であるルードウィッグ型は、生え際の後退はないものの、頭頂部から後頭部が薄くなっていく症状です。

一方、AGAは生え際の後退や頭頂部の薄毛など、特定の部分だけが薄くなると感じる方が多いです。

男性の薄毛(AGA)が額や頭頂部分の薄毛が進行しやすいのを考えると、全体的に薄くなっていく女性の薄毛(FAGA)の症状は対照的ですよね

治療に使用する医薬品に違いがある

AGAであればデュタステリドやフィナステリドといったAGAの進行を食い止める医薬品を使います。それに加えて発毛効果のあるミノキシジルを使うことで、脱毛を抑制するのが一般的です。

しかし、FAGAの場合、胎児に影響が出てしまう場合があるため、進行を食い止めるデュタステリドやフィナステリドなどの医薬品を使うことができません。そのため、FAGAの治療を医薬品を使って進める場合は、ミノキシジルを使用します

MEMO
デュタステリド・フィナステリドとは、AGA(男性型脱毛症)の原因物質となるDHT(ジヒドロテストステロン)の発生を減少させる薬品。DHTの発生を減少させることで髪の生え変わり周期を正常に導きます。

FAGAを発症した場合によく見られる症状

次に、FAGAを発症した場合によく見られる症状についてもチェックしておきましょう。以下の3つのポイントごとに解説していきます。

  • 以前よりも抜け毛が増える
  • 髪の毛が全体的に薄くなる
  • 細くて柔らかい毛が増えてくる

自分の症状と比較しながら、それぞれチェックしてみてくださいね。

以前よりも抜け毛が増える

FAGAのもっとも一般的な症状が、抜け毛の増加です。

健康な人の頭髪は1日あたり50〜100本抜けます。正常なヘアサイクルを保っている場合、新しく生えてくる毛も毎日あるため、抜ける毛をあまり気にしなくても構いません。むしろ、正常な新陳代謝の範囲内と言えます。

ですが、FAGAはヘアサイクルそのものが乱れて起きるものなので、抜け毛の本数に対して新しい毛が追いつかなくなるのです。いつもより抜け毛がたくさんあったり、シャンプー中に抜け毛が増えたと感じたりする場合、FAGAを発症している可能性があります。

髪の毛が全体的に薄くなる

脱毛症といえば、髪が部分的に薄くなる症状が思い浮かびますよね。ところが、FAGAの大きな特徴が、全体的に髪の毛のボリュームが減り、頭部全体の毛が薄くなることなのです

女性男性型脱毛症は「びまん性脱毛」と言われるタイプに当てはまります。びまんとは、「一面に広がる」という意味です。

その名の通り、部分的ではなく全体的に毛髪が薄くなっていくのが、びまん性脱毛の特徴。症状が進行すると頭皮が透けて見えるようになることもあります。

女性が局所的に脱毛している場合は、円形脱毛症や牽引性脱毛症も考えられます。生え際が薄くなるため、初期症状でも目立つことが多いので、自分の症状がどちらかわからない場合も、FAGAの疑いがある場合も一度、薄毛治療に力を入れているクリニックで見てもらうことをおすすめします。

細くて柔らかい毛が増えてくる

髪の毛の中に細くて柔らかい毛が増えてくることも、FAGAを発症している場合の症状の1つです。

FAGAには、抜け毛の本数増加だけでなく、生えてきた毛が細いという初期症状があります。これは、ヘアサイクルの乱れによって、新しく生えた毛が太く成長する前に抜け落ちてしまうからです。

髪が細く、柔らかくなると、今まで髪にあったハリやコシがなくなり、髪全体のボリュームが低下。実際に、FAGAを発症している患者の多くが髪のボリュームダウンを感じています。

女性がFAGAを引き起こす原因

ここまで、FAGAを発症した場合によく見られる症状を見てきました。

ここからは、女性がFAGAを引き起こす原因とはなんなのかを見ていきましょう。女性がFAGAを引き起こす原因には、以下の4つがあります。

  • ホルモンバランスが乱れている
  • 乱れた生活習慣を送っている
  • 遺伝が影響している
  • 加齢が影響している

それぞれ詳しく見ていきましょう。どれも日常生活でやりがちですが、薄毛改善のために意識してくださいね!

ホルモンバランスが乱れている

女性らしく美しいハリ・コシのある髪は、髪の成長を助けて体の中でコラーゲンを生成する女性ホルモン「エストロゲン」の働きが欠かせません。FAGAはホルモンバランスが崩れることによって起こると考えられています

年齢を重ねることによって、エストロゲン分泌量は低下していきます。女性ホルモンは20代後半をピークに減少し、35歳を境に髪質が変化します。薄毛を予防するためにも、出来るだけ早い段階でホルモンバランスを整える意識を持つことをおすすめします。

乱れた生活習慣を送っている

乱れた生活習慣を送っていると、薄毛を引き起こす原因になります。

例えば、油分の多い食べ物を摂りすぎると、皮脂が過剰に分泌され、髪の毛の毛穴に詰まってしまいます。血行不良を引き起こし、頭皮環境を悪化させる可能性があるのです。油分が頭皮に付着した状態が続くことで頭皮環境が悪化し、髪が細くなったり髪が抜けたりし、FAGAの一因となってしまいます。

そのほかにも、運動不足や睡眠不足は薄毛を引き起こす原因です。

遺伝が影響している

FAGA発症の原因に、遺伝が影響していると言われています。

両親、あるいは母方の家系に薄毛が見られる場合、子供も薄毛になる確率が高いと言われています。以前は遺伝的要素は男性のみとされていましたが、昨今の研究で、女性型脱毛症にも関与している可能性が示唆されているのです。

そのため、親族に薄毛の方がいる場合は、FAGAになる可能性があります。もちろん必ず遺伝するわけではありませんが、薄毛治療に力を入れているクリニックでは遺伝的要素によるものかを判断するため、家族の薄毛歴を確認することがあります。

加齢が影響している

FAGAの原因として多いのが、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量の減少です。エストロゲンの減少は、ほとんどの場合、加齢や更年期にともなって起こる現象とされています。

男性に起こるAGAは、女性のFAGAよりも発症時期が早い傾向にあります。それに対してFAGAは、生活習慣や女性ホルモンの乱れなどが関係しているため、成人以降に多く発症するケースが多くなっています。

女性が薄毛の症状を発生させないためのポイント

次に、女性が薄毛の症状を発生させないためのポイントについて、以下の3つのポイントをもとに解説します。

  • 過度なダイエットはおこなわない
  • 飲酒や喫煙をほどほどにする
  • ストレスをため込まないためにリフレッシュ時間をつくる

それぞれチェックしていきましょう!

過度なダイエットはおこなわない

食事制限による過度なダイエットは髪への栄養不足を引き起こします。また、ヘアサイクルを乱し、成長途中の髪が抜けやすくなる恐れもあります。

さらに、ダイエットによってストレスが増えると、自律神経が乱れます。血液によって全身に運ばれるはずの栄養が行き渡りにくくなってしまうだけでなく、血管が収縮して薄毛や抜け毛の原因になってしまうのです。

飲酒や喫煙はほどほどにする

たばこやアルコールがFAGAを引き起こすこともあります

少量のアルコールであれば血行促進効果が期待できるのですが、過度の飲酒は肝臓に負担がかかります。肝臓に負担がかかることで、髪の毛の材料であるタンパク質を作る働きが低下。結果としてホルモンバランスを乱してしまい、FAGAを引き起こすのです。

たばこの煙やその副流煙にも注意が必要です。たばこに含まれるニコチンが体中の血行を滞らせ、女性ホルモン(エストロゲン)を作りづらくするのです。さらに、一酸化炭素によって酸素が不足すると、コラーゲン生成が阻害され、生えてくる髪も弱くなってしまいます。

節度ある飲酒・喫煙を心がけ、身体に負担をかけないようにしてくださいね。

薄毛の原因はタバコにあった?喫煙と薄毛の関係性を徹底解説

ストレスをため込まないためにリフレッシュ時間をつくる

精神的なストレスは、薄毛進行の大きな原因です。

ストレスはあらゆる病気のもとと言われていますが、FAGAに関しては科学的な理由があります。脳の視床下部という場所にストレスが伝わると、体中の血流が滞るのです。また、ストレスによる負荷が大きくなると、ホルモンバランスが崩れてしまいます。

上記でも説明した通り、血液の巡りやホルモンバランスは髪にとって重要な役割を果たしていますから、FAGAの治療にはストレスの軽減が非常に重要なのです。

誰でも、ストレスを抱えて生きているもの。ストレスをゼロにすることは難しいものです。その分、自分にとってリラックスできる環境を整えてあげてください。

薄毛が気になったらとるべきオススメの行動3選

FAGAは、早期発見することで改善する可能性もあります。逆に、放置すると進行してしまい、改善しにくくなることも……。そこで、薄毛が気になり始めたらとるべきポイントを3つ紹介します。

  • 規則正しい生活習慣を送るようにする
  • 毎日のヘアケアにこだわる
  • AGAクリニックに相談してみる

ひとつずつ詳しく解説していきますので、一緒にチェックしていきましょう。

規則正しい生活習慣を送るようにする

ストレスを緩和するためにも、生活習慣の見直しを行いましょう。髪の毛を生み出す栄養素を意識しながら、幅広い食材を使ったメニューでバランスよく食事を取りましょう。

【必要な栄養素】

  • たんぱく質(大豆を含めた植物性たんぱく質や肉や魚介類)
  • 亜鉛・ミネラル類(牡蠣、ごま、アーモンドなど)
  • ビタミンB群

また、ゆっくりと睡眠をとり、十分な休息を確保することも大切です。

薄毛を予防するには睡眠がカギ。良い睡眠をとるための基礎知識やポイントを解説

毎日のヘアケアにこだわる

毎日のヘアケアにこだわることで、薄毛の予防になります。

シャンプー材は髪に優しいアミノ酸系のシャンプーを使うのがおすすめ。洗浄力が弱いものが多いので、頭皮のバランスをより保ちたいなら、週に何回かスカルプシャンプーで頭皮を洗うのがおすすめです。

髪を洗う前のケアも丁寧に行うのがおすすめです。爪を立てずに指の腹を使って頭皮のマッサージを行うことで、血流が良くなり毛穴の汚れが落ちやすくなります。FAGAには直接関係ありませんが、マッサージによって小顔効果も得られますよ!

薄毛対策にシャンプーは効果ある?正しい使い方やおすすめ商品まで紹介

AGAクリニックに相談してみる

FAGAは、生活習慣の乱れを改善して規則正しい生活を送ると、抜け毛の進行を抑えられます。しかし、発毛効果はほとんど期待できないのも事実です。

FAGAの原因はひとつではありませんし、生活習慣を完全にコントロールするのは困難でしょう。しっかりと発毛・育毛したいなら、AGAクリニックに相談してみることをおすすめします

生活習慣を改めたうえで治療をすることによって、FAGAの改善が期待できます。症状が進行していても、治療薬によって大きく改善することもあります。諦めずに医師に相談してみましょう。

AGAクリニックの選び方とは?通院を決める前に検討すべきポイントを紹介

女性の薄毛症状はFAGAだけではない!気になるなら早めにクリニックに相談を

これまで、FAGAとはどのようなものか、FAGAを発症した場合によく見られる症状をお伝えしてきました。

本記事をまとめると、以下の通りです。

まとめ

  • 「FAGA」とは、「female androgenetic alopecia」の略
  • FAGAは男性型脱毛症(AGA)とは異なるメカニズムを持っている
  • 女性男性型脱毛症は「びまん性脱毛」と言われるタイプ
  • びまん性脱毛は、部分的ではなく全体的に毛髪が薄くなっていく
  • 原因となる習慣を改め、クリニックで治療を受けることで薄毛の改善が期待できる

薄毛の兆候に早く気づくためには、自分で頭皮や髪に触れ、状態を知っておくことが大切です。FAGAは進行してしまってからでは治療が難しくなります。

当てはまった方・気になる症状がある場合は、薄毛治療に力を入れているクリニックに相談してみましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です